一般財団法人 未来を創る財団

"A Brighter Future for the Next Generation" The Outlook Foundation

ご意見・ご感想

「女性が活躍できる文化-女性先進国へ向けて」 秋山 純一(多摩大学名誉教授、公認会計士)

内容に特に異議がある訳ではありませんが、Lady 第1号の筆者が男性であることには少々がっかりしました。先ず、現在活躍している女性、次に、活躍したいが十分な機会を与えられていない女性の意見を求め、次に、今回のような筆者を選ぶべきではなかったでしょうか。 なお、小生の限られた経験から、多少付け加えますと、小生が初めて米国勤務になりました1970年代初めの米国主要都市では、大学を出た女性の職場進出は盛んでありましたが、大学卒業までに夫を探せなかった女性の夫探し目的の方が多数であり、責任ある地位につき、男性と同様な仕事をした方は少なかったし、そうするのには困難が伴いました。十数年たった1980年代後半に、再度、米国勤務となった時には、役員まで昇進した女性が出始めましたが、大半は独身でありました。1990年代に入ると、結婚し、子持ちの女性が役員まで昇進できる努力が始まりました。その時の雇用主のチャレンジはそのような候補者を探すことであり、その他のチャレンジもありました。 その他の」チャレンジのいくつかを挙げると、先ず、夫より高い地位に昇進することに対する夫(ほとんどの場合、別の組織で働いている)の反応です。表面では、妻の昇進を喜んでも、微妙な心理状況となり、結局、結婚生活を崩壊させることになることが少なくありませんでした。夫の全面的バックアップがなければ、昇進後にうまく機能しません。また、夫の立場からいえば、自分の昇進のための妻の協力は限定的であり、これまで以上に、妻と家庭内の仕事を分担する必要ができます。夫にこれも受け入れられるかどうかが重要です。 次の課題は、昇進に伴う転勤の問題です(これは外部からスカウトする場合も同じです)。家族を置いて単身赴任ということはできないので、転勤地で夫にそれ相応な地位の仕事を確保し、子供の教育も心配ないように手当する必要があります。なお、米国では多くの場合、転勤の場合は、現在の持家の売却に会社が責任を持ち、転勤先で住宅を購入する援助もします。こうしない限り、男女を問わず、優秀な人材を確保できず、この問題で昇進を見送れば、競争相手などにスカウトされることになります。 取敢えず、例示はこの辺で止めますが、精神論ではなく、生活のあらゆる面でのサポートがなければ、女性の活躍は難しくなります。

秋山 純一(多摩大学名誉教授、公認会計士)